今年発売とされている「マンジャロ®: 一般名 チルゼパチド」に期待している糖尿病患者様は多いのでは無いでしょうか?
今回は「マンジャロ® v.s これまでのGLP1受容体作動薬のオゼンピック®やトルリシティ®」の血糖値と体重の戦いを「メタ解析」という最強の解析法で解析した論文をご紹介致します。
「Diabetologia」という糖尿病医学専門雑誌からの、メタ解析論文
結果が気になっていると思いますので…結論から
【結論】
「メタ解析」という最強の解析レベル
1週間に1回投与する「一般名:チルゼパチド」つまり「商品名:マンジャロ®」は、プラセボ、GLP-1受容体作動薬(オゼンピック、トルリシティなど)と比較して用量依存性に優れてHbA1cを低下させて、さらに体重も減少させた!圧勝!
「マンジャロ®」恐るべし …!
しかも、「マンジャロ®」は「低血糖の発生率を増加させなかった」
ただし、「胃腸の副作用(吐き気など)の発生率が増加すること」が示された。
(↓難しいので、理解できるかたのみ)
【研究の限界】
・HbA1cと体重の変化のメタ分析における統計的異質性の存在
・主要アウトカムのバイアスリスクの評価のみ
・肥満または過体重で、既にメトホルミンを治療として受けている個人に主に適用される研究結果が含まれる。
【結果の図(HbA1c編)】
【結果の図(減量のパワー編)】
【方法(詳細)】
【方法】
本研究では、背景の血糖降下治療に関係なく、「少なくとも12週間の期間」を持つ、「1週間に1回のマンジャロ5mg、10mg、または15 mg」と「プラセボ(偽の薬)」または「他の血糖降下薬」を比較するランダム化比較試験を、2021年10月27日までにPubMed、Embase、Cochrane、およびClinicalTrials.govで検索しました。
主要アウトカムは、ベースラインからのHbA1cの変化でした。
二次的有効性アウトカム
体重の変化、HbA1cのターゲット値である<53 mmol/mol(<7.0%)、≤48 mmol/mol(≤6.5%)、または<39 mmol/mol(<5.7%)に到達した「個人の割合体重」が「少なくとも5%、10%、または15%減少した個人の割合」が含まれました。
安全性アウトカム
・低血糖
・消化管の有害事象
・有害事象による治療中止
・重篤な有害事象
・死亡
が含まれました。
今回は以上となります
また勉強します!
一生勉強!
新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック(新宿駅徒歩3分・西新宿駅徒歩2分)
統括院長 松谷 大輔拝
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