カナグル®の効果知ってます!?凄い薬なのです🔥
カナグル®(一般名:カナグリフロジン。以下カナグル®)という「SGLT2阻害薬という経口血糖降下薬」は1日あたり最大約300-400kcal程度のカロリーを尿から排泄します。(一般的なジョギングのペースで30分間走る場合、200~280kcal程度消費)
まず、その事実を患者様が主治医から知らされていない可能性もあると思い、一応説明しておきます。
SGLT2阻害薬には何種類も商品名が異なるお薬があります。
カナグル®の他に、ジャディアンス®(一般名:エンパグリフロジン)、フォシーガ®(一般名:ダパグリフロジン)が主なTOPのSGLT2阻害薬となります。
その他には実は沢山あります。以下となります(覚えなくていいです)。
さて、今回は「カナグル®」の論文をご紹介します。
今回ご紹介の論文題名
「Canagliflozin and Cardiovascular and Renal Events in Type 2 Diabetes」
(Neal, B et al (2017). "Canagliflozin and Cardiovascular and Renal Events in Type 2 Diabetes." N Engl J Med 377(7): 644-657.)
うん、英語アレルギーよく分かります。意味不明ですね。
ざっくり言うと…
「カナグル®は2型糖尿病患者で心臓・脳・腎臓に対して効果あんの?」
です。
さて、結論から行きましょう。ドーンと行きますよ。
「2 型糖尿病で心血管疾患リスクの高い患者を対象とした試験で、カナグル®の投与例は、プラセボ投与例と比較して心血管イベントリスクが低かった。」
はい、日本語でも堅い文章ですね。医学的な論文の悪いクセです。
ざっくり言うと以下です。
「2型糖尿病では、心臓・脳・腎臓に効果あったよ!」
です🔥
自分のためにも何度も言います。
「CANVAS試験」
といいます!🔥
主治医に言ってみましょう。
「CANVAS試験で、カナグル®は心臓・脳・腎臓でもいい結果でているみたいですね!」
糖尿病専門ではない主治医はおそらく…内心では、
「なんだその論文…CANVAS試験?は?」
糖尿病を専門にしている先生
「えー!なんでそのCANVAS試験を知ってるの!?」でしょう。
以下の図は、偽物の薬と「カナグル®」の心血管イベント、つまり「心臓・脳」による死亡をグラフ化したものです。
あれ?「今、そんな差がない」と思いました?
違います。これは医学的な統計では「非常にこの有益性を出すのが難しい」差なのです。
縦軸:心筋梗塞や脳梗塞での死亡率
横軸:週数
詳しい論文を英語で読みたい方は以下を見てみて下さい。
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1611925
全然論文はみなくていいと思います(笑)
カナグル®がいい薬!!ということを覚えておいてください🥹
以上、糖尿病治療を生きがいにする糖尿病内科医の備忘録でした🔥
共に、糖尿病と戦いましょう!
ちなみに、カナグル®は1型糖尿病には使用できません(2023年4月26日現在)のでご留意ください🔥
以上
新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック(新宿駅徒歩3分・西新宿駅徒歩2分)
統括院長 松谷 大輔拝
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