1型糖尿病と2型糖尿病の方、更には慢性心不全・慢性腎臓病(透析を除く)の患者様でフォシーガ®(一般名:ダパグリフロジン)を内服している方は多いのでは?と思います。
今回のブログでは、世界一の医学論文雑誌の一つである「The New England Journal of Medicine」の2019年の有名な論文をご紹介いたします。
この論文は基本中の「超大事な論文」となります。
ぜひ最後までお読みいただき「自信を持ってフォシーガ®を安全に内服していただけたら」と存じます。
それでは行きましょう!「Let` Go Study!!」
【論文タイトル】N Engl J Med 2019; 380 : 347-57.
「Dapagliflozin and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes」
(略称研究名:DECLARE–TIMI 58 試験)
まずはこの論文の「結論」から行きましょう。
【結論】
2 型糖尿病患者でアテローム動脈硬化性心血管疾患、またはそのリスクを有する2型糖尿病患者では、フォシーガ®の治療により「心血管死亡・心筋梗塞・虚血性脳卒中」の発生率はプラセボと比較して高くも低くもならなかった。
しかし!!「心血管死亡または心不全による入院の発生率は、有意に低下した。」
これは「心不全による入院の発生率が低下したこと」を反映している。
とういう素晴らしい結論。
実際にグラフを見てみましょう。
【上のグラフの見方】
・縦軸:「心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中)による死亡」、または「急性心不全による入院」の比率(グラフが上であればあるほど、心筋梗塞などになっているということ)
・横軸:日にち
・赤線「Placebo」=「偽物のなんでもない粉、つまり偽物の薬」
・青線「フォシーガ®」=「本物の薬」
青の線のフォシーガ®が偽薬よりグラフが下にある。つまり、フォシーガの効果が実証されたわけです。
更に!!
主要評価項目とはなりませんが、項目別では「腎機能の悪化を有意差を持って防ぐ!」という結果が以下の図の通り出ています。
そんなこんなで、「フォシーガ®は、腎臓と心臓を守るお薬として、非常に信頼性の高いお薬」となってきています。
なーんて偉そうに書いてみました!🔥
新宿内科 糖尿病・生活習慣病クリニック(新宿駅徒歩3分・西新宿駅徒歩2分)
統括院長 松谷 大輔拝
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